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びっちょどんのお話
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昔出水にびっちょどんという小柄で力持ちの男が住んでいました。
びっちょどんはある家の奉公していたのですが、そこの奥さんは 鹿児島の言葉で「よかぶいごろ」標準語にしたら「見栄っぱり?」な性格で びっちょどんをこき使っていたそうです。
びっちょどんはそれでも一生懸命働きました。ただ一つだけ嫌なことがありました
「ないごて、おいがこげんことせないかんとか?」
「奥さんはあんまいじゃっど」
ぼやく、びっちょどん。奥さんの腰巻きを洗わされることが一番嫌でした。 びっちょどんはなんとか仕返ししようといつも思っていました。 ある日のこと、奥さんが 「びっちょどん、今日はよか天気じゃっで、あたいが腰巻き洗いやんせ。わかったな」
びっちょどんは、いやいや引き受けましたが、いい考えが浮かびました。
洗い終わると、客間から一番よく見える場所に杭をたて、物干しざおをつくり 赤い腰巻きを干しました。
「くっくっく...おもしろいことになりそうだ」
びっちょどんは苦笑いをしました。
家にお客さんがきました。「まあ、どうぞ、こちらへ」
なにも知らない奥様は客間に通すと、庭を見ました。
「うだもしたん。はずかしか」
庭には真っ赤な腰巻きがゆら〜〜ゆら〜と...
奥さんはゆでだこのように真っ赤になりびっちょどんを呼び出しました。
「こら びっちょ ないごてあげんとこに おいの腰巻きを干すっとよ」
「まこて気がきかんやっじゃ、恥をかいてしもたがな。おかしか..」
と大声でわめき怒られました。
びっちょどんは「すんもはんでした。あそこならようかわって思ったから」
「ほいなら、どけほせばよかですか?」
「お客さんがきてん見えん裏ん竹山んとこに干せばよかが」
「わかりもした、裏ん竹山んとこに干しとます」
びっちょどんは素直にあやまりましたが、腹のなかではどげんかしてやろって 思っていました。
「え〜とどん竹にほそかいな?」
竹山につくとびっちょどんは、一番大きな孟宗竹を見つけ そのてっぺんに赤い腰巻きを干しました。
風にそよぐ腰巻きは遠くからでも良く見えました。
夕立でしょうかあたりが暗くなってきたので 奥さんが雨がふらんうちに腰巻きを取り入れておこうと 裏山にでかけましたが、腰巻きがありません。雨がいよいよ降ってきました。
奥さんが空を見上げるとな、なんと一番高い竹に腰巻きが...
「なんじゃ...あたしゃもうみんなに顔をあわられんど、はよとりこまな」
奥さんはびっちょどんがいないのでどうすることもできず ただくやしがるだけでした。
おしまい。
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