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ねこが島の話
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昔話の取材をしていたら、ある学校の先生からこんな話を教えていただきました。
それは猫にまつわる話です。
昔猫の好きな漁師さんがいました。
ある日可愛がっていた猫(名前はミケ)が突然いなくなりました。
それから1週間ほどして、漁師は海に漁に出かけました。
朝から1匹の魚も釣れません。
「どげんしたんじゃろかい?ま!こげん日もあっじゃろ」
漁師は漁をあきらめ、帰り支度をはじめました。
すると急に海が荒れだし、舟はどんどん沖にながされていきます。
一生懸命岸に戻そうとしますがどんどん流されいきます。
風雨もどんどん強くなりやがて漁師は疲れて、舟の中で眠ってしまいました。
どれくらい時間がたったでしょうか?
漁師は小さい島の浜辺に打ち上げられていました。
「ここはどこじゃろかい?」「腹がへったな...」
あたりを見渡しますが民家はありません。
向かいには少し大きな島が見えます。
「あそこまでいってみろかい」
漁師は大きな島につきました。
綺麗な女の人が漁師に近づいてきました。
そしてこういいました。
「ここにいてはいけません。早くこの島から立ち去ってください。
わたしは、あなたに可愛がられていたミケです。」
「ミケか???」
「ここは年取った猫がやってきて人間に化ける島です。
ここに来た人間は食い殺されます。やがて女たちがくるでしょう 捕まる前に逃げてください。お願いです」
そうこうしているうちに女たちが漁師をみつけました。
「おお人間がいるぞ。」
女たちは手に白い玉のようなものを投げてきます。
漁師はミケに別れを告げ、急いで逃げました。
ようやく舟につくと急いで舟をだしました。
女たちのなげた玉の一つが漁師の背中に当たりました。
「あち〜〜〜〜。」
良く見ると白い玉は熱い握りたてのおにぎりです。
舟はどうにか無事漁師の村につきました。
やけどをおった漁師ですが、おにぎりのあたったあたりから猫の毛が生えて きました。
切っても切っても猫の毛は生えてきました。
おしまい。
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